子供にとって、「勉強する意味とは何か」ということは本当に大切です。
勉強しないといい大学に行けないなんていう回答はもうはるか昔の答えで、
大学に行かなくてもYouTuberになって稼げる現代においては、
あまり心に響かないことでしょう。
勉強を嫌がっている子供に、
「ほら、ここの文章を呼べば宮古島について知れるよ。」
と言って子どもを励ましている保護者の方を見たことがありますが、
はっきり言って子供からすれば
「宮古島について知ってなんの価値があるの?」
という気持ちにしかならないことでしょう。
だけど僕はやっぱり勉強することって大事なことだと思うんです。
これは別に自分が塾講師だから言っているわけではなく、
うわべだけの気持ちで言っているわけでもなく、
人生において、とても大切なことだと思います。
例えば、日本と韓国は犬猿の仲で、
日本は昔から韓国に「金よこせ!金よこせ!」とせがまれています。
気の弱い日本はそんな韓国に気圧され、これまでに莫大な金額を支払ってきました。
その金額は天文学的な数字に及びます。
韓国には日本に原爆が落とされたことを喜ぶようなTシャツを着て踊るアイドルグループがあったり、
1995年に行ったNHKの調査によれば、
「原爆投下は正しい選択だった」と考える人の割合は60.5%を占めていました。
このように韓国から嫌われている日本ですが、
ではなぜ嫌われているのかというと、
多くの日本人は「昔に日本が韓国を植民地にしていたからだよ」
と認識していると思います。
だけど日本が韓国にしたことって、今思えば
「そんなに悪いことじゃなくない?」ってことも結構多いんです。
なので具体的に日本がどんなことをしてきたのか簡単に述べてみようと思います。
1910年に日本が大韓帝国を併合したとき、真っ先に行ったことの1つが
朝鮮全土に小学校を建てたことなんです。
日韓併合当時、朝鮮人の文盲率(もんもうりつ)は90%を超えていたそうです。
文盲というのは、文字を読めない人のことです。
韓国というのは当時、農業国でしたから、働くために文字というのはそこまで
必要ではなかったのかもしれません。
あくまで会話が出来れば十分で、それよりも働く労働力の方を必要としていたのだと思います。
だけど日本人は今も昔も真面目な人が多いのでしょう。
「文字くらいは読めなければ」と気を利かせて現地の人を育てようとしたのか、
あるいは現地から賢い人材を育てて、自分たちの言うことを聞く
都合の良いリーダーを育てようとしたのか、
その真意は分かりませんが、とにかく学校教育を普及させました。
日本はすさまじい勢いで学校を建てまくりました。
ほとんど学校というものがなかった朝鮮に、
1943年までに4271もの小学校を建ててしまったそうです。
莫大な国家予算と投入して行った結果、90%を超えていた文盲率が
わずか30年ほどで40%に下がりました。
これを読むと、
「えっ、日本人いいことしてるじゃん」
と思わないですか?
僕はそう思いました。
むしろ日本のおかげで韓国が急成長するきっかけにもなったのだから、
感謝されても良いのでは・・・
と。
問題は、この行為が
「現地の人の意向も確認せずに行われたこと」にあります。
もともと韓国は農業国です。
農林水産業の生産が全産業の80%、工業生産は約18%という国でしたが
日本はそれを大転換させてしまいました。
併合以降、農林水産業の生産割合比率は約43%に減り、工業生産は約41%にも増えてしまったそうです。
しかも学校教育は夜も行われていました。
昼に仕事で時間が取れない人を夜に集め、ひたすら文字を教え続けました。
昼に仕事でへとへとになって家に帰ってきたら、それから学校に通って勉強しなければならない。
これは当時の人にとって苦痛以外のなにものでもなかったはずです。
しかも、そこで教えられた文字は劣等文字とみなされたハングルを教えられたのです。
当時は中国の漢字こそが神聖な文字とみなされ、それ以外の文字は劣等文字と考えられていました。
ハングル文字はもともと、文字の読み書きができない人に向けて作られた
発音記号のようなものとして考えられていたのです。
つまり日本は、学びたくもない人を無理やり集めて、
学びたくもない文字を無理やり学ばせて、
農業国を無理やり工業国に変えてしまったのです。
一見いいことをしているように見えますが、
やはり問題は
「現地の方の意向を確認しなかったこと」に問題があるのです。
現地の人が望んでいたのなら、日本が韓国にしたことは
むしろ親切だったといえることでしょう。
僕が勉強をすると良いと思っている理由の1つは、
「正しく歴史を知ることで、自らの行いを見つめ直すことが出来る」
からなのです。
日本は韓国からどれほど恨まれようが、
少なくとも現地人に文字を読めるように教育し、
工業国として成長させ、
現代もなお韓国が先進国として活躍する土台を作ったことは間違いありません。
だけど、その手順に問題があったのです。
ただ目標に到達させるだけでは相手の気持ちがついてこないのです。
冒頭の話に戻りますが、
勉強を嫌がっている子供に、
「ほら、ここの文章を呼べば宮古島について知れるよ。」
と言って励ます指導にも通ずるところがあると思いませんか?
一時は子供の成績が上がるかもしれませんが、
数年後子供は喜んでくれるのでしょうか?
大切なのは、相手の気持ちです。
まずは相手の気持ち理解し、共感し、勉強することに納得してもらう
土台を作り上げることが何より大切だと感じています。
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島村 和嵩(しまむら まさたか)
1993年北海道旭川市生まれ 塾講師歴10年。 北海道大学工学院を卒業後、個人塾で講師として勤務。 学生時代から、集団授業、個別指導、家庭教師、映像授業の指導を経験した後、現在の「先生が教えず、子供達が説明する授業」子供達の成績を伸ばすための最良の方法なのではないかと思い、個別指導塾ベンカルを創設。 勉強に関するお悩み、ご相談を受けつけています。